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コラム
 
農薬安全使用と残留農薬 2002年 11月21日 埼玉県農林総合研究センター 中村幸二
2 農薬とは、その役割と性質
 

 今日まずお話しますのは、農薬が危ない危ないという話がよくでてくるんですけれども、農薬というのは農業に欠かすことの出来ないもので、使い方の問題なんですよね。(そこで)まず農薬はどういうふうにして市場に出てくるのかという話と、その農薬の安全使用の基本を守れば問題ないという話しをし、そのあと本題である残留農薬の話をしたいと思っています。

 昨日も実は問い合わせの電話がかかってきて、農薬とは一体なんなのかという話があったんです。農薬とは(何か)決められているんですかという話があったんです。一般の人は家庭用の殺虫剤のキンチョールとか、そういうようなものも農薬だというふうに思っています。成分的には確かにそうなんですけれども。(いろいろ)考えてらっしゃる方がいてですね、(話をしても)中々混乱してこっちの話は伝わらないこともあるんですけれども、実は農薬は、ここにあります農薬取締法という基本的な法律に記述され、規定されています。どういうことかといいますと、農薬は、農作物を害する、病害虫とか雑草ですね、そのようなものの防除に使われるものだと言うことははっきりとうたわれているわけです。その中の1つのバリエーションですけれども、生理機能の促進と抑制、矮化剤とか或いは成長促進剤とか(も農薬です。)例えば種無し葡萄に使われるジベレリンというのも一応農薬に入るし、それから当然化学物質じゃないですけれども天敵も農薬になります。農薬という一言で、すぐ化学物質が頭に浮かんでくるんですけれども、本当はそういうものじゃなくてかなり広い範囲のものが入っているということです。

 農業というのは一般の人から見ると自然だといいますが、実際は自然じゃなくて、1つのところに同じ種類のものが固まっているというのは、実際(自然では)ありえない訳です。そういう状況だと(それを害する)病害虫も出てきます。昔は(病害虫を退治するのに)こういう虫追いみたいな神頼み的なものしかなくて、(唯一)農薬的なものは鯨油をまいて、そこに叩き落として殺す、というやり方がありました。いずれにしてもその病害虫との戦いというのは農薬業が始まって以来ずっと有って、必然的に農薬というのは登場してくる背景があったということです。
実際その農薬が効果を現し始めたのは戦後にその化学農薬がでてきてからです。(この表は)稲作の病害虫による減収を示していまして、この時期(昭和20年代)にDDTとかその他の化学農薬を使うようになったわけですけれども、この時期からずっと見ていきますと、この24年か26年では1トンくらいの減収になって収量もだいたいこのくらい(3t/ha)だったのが、見ていただくと解るとおり(減収量が)がくんとここ(34年から36年)で減っていますよね。それで収量が上がっているというのは品種改良も有ると思うんですけれども農薬の登場、(とりわけ)化学農薬の登場が農業生産に貢献しているといえます。

 自然のものが安全だということを言っている人もいるんですけれども、今、赤カビ病というのがちょっと問題になっています。この防除にはやはり農薬というのは大きな役目を果たしています。(赤かび病はかび毒を出して、食中毒が出たこともありますが、)実際に今、それほど表立って中毒患者が出ている話はあまり聞きません。(農薬を使わなかったときの減収率は)赤が虫で青が病気なんですけれども(別資料をさして)、これ見て頂くと解る通り、稲でも大体4割くらいの減収になっているしリンゴとかキュウリに関しては農薬を使わなければ全く採れないような状況が出ています。きゅうりも多分栽培している方がいらっしゃると思うんですけれども、若いうちは比較的いいんですが、長く取ろうと思うと(農薬を)絶対使わないと出来ない。(病害虫によるものは)平均すると大体40%くらいの減収になってしまいます。このグラフは雑草の方なんですけれども、草も結構影響しています。(これは)実は除草剤を使ったものと使わないものの比較ではなくて、手で一本一本手取り除いて草の無い状態にしたものと草をはやしほうだいにしたものの比較ですけど、大麦が大体70%くらいの減収になりますし、稲でも40%くらいの減収になります。

 (全体を)平均すると20%くらいの減収になります。草も結構馬鹿に出来ないというようなことになるので、除草剤というのはあとで労働時間も出てきますが、(農業に)非常に大きな役目を果たすということが解ります。

 (このグラフは)労力がどうなのかということで、出したものなんですが、稲作というものは昔は草との戦いだという所があって、昭和24年では、50時間以上の時間が草取りに費やされています。それが年を追うごとに減って平成2年では2時間くらいで、今はもっと短くなっていると思います。そのようなことがあるので稲作というのは兼業でもやっていけるのです。(つまり)土、日だけやっていれば稲はとれるというような世界に、まぁ当然農業機械の発達もあるんですけれども、なって来ました。昔はとにかく田んぼに入って草を取る、かなり重労働だったわけですけれども、そういうようなことも今はなくなっているということで、除草剤の効果と言いうのはかなりすごいことだとお分かりいただけると思います。

 
 
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