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コラム
 
こだわり農産物の流通事情 2002年 9月9日 東京青果株式会社 個性園芸事業部コンシュマーズ・アイ 東海林 邦子
2 市場に欠けていたもの
 

 市場がそういうものをはなから相手にしないでパスしてしまって、そういうのを専門の流通に任すっていうのも1つの考え方ですね。かつては、市場は効率を重視してそういうものだけを選択してきたんですよ。なるべく1回の集荷で、たくさんの荷物が集まって、売上に繋げる。その辺の判断が個々の責任者に全部任せられていたんですね。個々の責任者が自分の予算を貰ってその予算の中で効率よく売っていくためには、どうしても手の掛かるものは後回しになったんですよ。日ごろの日常の業務に追われて出来ませんとかで、そういうものを見過ごして、他の流通に任せていくとなると、折角良いものがあっても揃わないことになっちゃう。それはやっぱり会社の責任として、経費が少し他のものより掛かったとしても、そういうものを揃えていかないと、お客様を満足させることは出来ないし、生産者にだって一生懸命頑張って作ったものを正当に評価していくということがなければ、市場の責務を果たしているとはいえないんじゃないかと考えるようになった。

 それともう1つ、市場が今1番いけないとされるのは、企業との間に情報が分断されちゃうということですかね。私どもの会社の大先輩で「江沢正平」さんという、もう90歳になるおじいさんがいらっしゃるんですけど、その人が野菜と文化の研究をやっていまして、その人の食べ比べ会に出席した時のことを少しお話します。その会は、いろいろな流通の中から、例えば今月は大根とか、今月はトマトとか1つのテーマが与えられまして、そのテーマに沿って色々な品種の色々なものを集めてくるんですね。例えば大根であれば、デンスケ大根というのを集めてきたり、あるいはすごく一般的な青首大根であったり、あるいはその篤農家の有機の大根であったり、そういう色々なものを集め、いろいろな料理法をとってみて、ある日ある時集まったものを食べ比べる。そういうことを延々とやっている会なんですね。私は何を感じたかというと、この会の中で大地を守る会の人がいるんですよ。その方も女性の方なんですけど、大地を守る会からも野菜が来るんですけど、彼女はその野菜についてホントに事細かく知っているんですね。この野菜は畑のこういうところにあるからこれはもうちょっと遅いですとか、そういうことがすらすらいえるんです。

 それに引き換え私は、自分の会社から持ってく品物について、何も語ることが出来ないんですね。これは企業では一番高値で売れているどこどこ農協の等級は2Lですとかそういうことしかいえないものですから、うちの営業から下調べしていくわけなんです。この農協から出ているこの大根は何ていう品種なのって聞くと、まずその農協に聞かないとわからない。それから生産者に聞かないと判らないっていう。農協の人はトマトとかは別としても中々把握できていないんですよ。市場に入ってきたものを誰が1番知っているのかっていうと誰も知らないっていう状況だったんですよね。そういうことに非常にショックを受けまして、やっぱり市場の責任で入ってくるものの中身を把握しなくてはいけないということを感じ始めていたんです。

 ただ、普通の営業の人は、今は無理なんですね。昔の競り人は競りをやって2時くらいにはさようならって言う感じだったんですけど、今は違うんですね。だいたいスーパーから中卸の方にオーダーが上がってくるのが夕方からなんですよ。そうすると明日の数字の調整っていうのは夕方の6時とか7時とかにならないとできないんです。そうすると、1人の競り人が朝は5時前から会社に来て夕方までづっと居るわけです。途中でちょっと休む時間があったとしても、その中で情報を整理したり、それに見合ったような栽培歴を取ったり、そういうのは普通は難しいんですね。

 
 
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