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コラム
 
最近の食品スーパーにおける野菜の流通と消費者行動 2002年 8月2日 講師 株式会社ヤオコー 青果担当部長 塩原 淳男
2 野菜流通を取り巻く社会環境の変化
 

● デフレの進行

 本題に入りますけど、まずお客様がどんなお客様になっているんだという話をさせていただきますけども、その前に社会環境はどうなっているんだということと、それから小売業界はどう変わっているんだということを簡単にお話させて頂いて、じゃあお客さんは今何を求めているのっていう形でお話をさせていただこうと思います。社会環境っていうのは、我々小売側の立場からいわせて頂くと、非常にデフレになっている。青果が安くなって、インフレに持っていこうとしているかと思いますけども、2度とインフレは起きないだろうというのが我々現場の意見です。もうお客様の方が価値観を見出す目を持ってしまっていることだと思います。だから無駄な付加価値をつけようとしても、それはあくまで自分勝手なことであってお客様はそういう商品は選択しないだろうというのが我々現場の考え方ですね。それなりの機能や付加価値がついていない限り価格を上げるというのは至難の業ということが1番の変化かなぁという風に思っています。それから、中国からの野菜も農薬などいろいろ問題が出ていますけど、環境の問題だとか健康に対するニーズっていうのが物凄く強くなっています。我々小売は、たくさんのゴミにも繋がるような商品を扱っている現場でございますので、我々のお客様に対する訴え方っていうのは環境を抜きにしては商売できない状況に陥っているかなっていうことです。

●健康志向の高まり

 それから先ほどいった健康ですね。やはり色んな社会が複雑になればなるほど健康に対するニーズは高まってくるんだろうなと思っています。健康と食品との関係も大事なことですから、我々小売の関心もますます強くなっています。

● 少子化

 それから、お客様はどう変わっているんだっていうことを考えますと、特に少子化だと思うんですね。子供を作らないっていうのが多くなっていますんで、核家族化、それから独身人口の増加ですかね、非常に一人暮らしの人が多くなったということで、一回の消費が少なくなっている。我々客単価っていういい方をするんですけど、お客様がスーパーマーケットに入って、中でぐるりと一回りして頂いて、全部でいくら消費すんのっていうのを客単価っていう表現をするんですけど、我々入社した20年前くらいはですね、大体3,000円位お買い求め頂いたんですね。スーパーマーケットに入店するお客様で、中には一万円使われる方もいらっしゃいますし、例えば煙草1個しか買われない方もいらっしゃるんですが、平均して3,000円位だと。ところが今2,000円もいきません。大体1,000円台後半、ひどい時は1、500円くらいっていうことがありますね。ですからそれくらい、出店地域では、例えば家族は2人しかいない、子供が1人しかいない、それから1人で住んでいるっていうところが増えてきている。そんなところは、1回の買い物金額っていうのは1、000円だとか、それを割っちゃうってこともあると思いますんで、核家族化の影響は大きいなと感じています。

● 高齢化

 もう1つのキーワードは高齢化だと思うんですね。団塊の世代が50歳半ばくらいまで行ってますんで、これから益々高齢化が進んでいくでしょうし、そうなると大量には消費していただけない傾向になってくると思いますね。美味しいもの、それか健康に良い物を少しだけ欲しいというニーズが恐らく高まってくるんだろうなと、いう風に考えています。

●女性の社会進出

 次に女性の方の社会進出が、もっともっと上がってくるんじゃないかなと。それは単に職場のみならず余暇も含めて女性が社会に出て行くっていうのは益々増えていくだろうと。それは先程いった少子化のこともあるでしょうし、独身の人が多くなっているっていうこともあるでしょうし、そういうことを諸々考えると社会進出っていうのはもっともっと進んでいくだろうと。その結果、やはり料理に掛ける時間が短くなっていくだろうということですね。ですから本格的な料理が手間隙を掛けた料理の食卓に上がる頻度が下がってくるであろうということが我々の見方です。で、やはりうちでいうお惣菜部門ですね。まぁ出来合いのものを売っている部門ですけども、お寿司だとかですね、そういった部門はですね、ここ10年くらいで倍に伸びています。お店の中で、例えば我々は素材部門といわれるんですが、本当に原料といった方がいいですかね。キャベツならキャベツの原料を売っているわけですから素材部門なのですけど、お惣菜の方はそれを刻んだりしているわけですよね。そういういわゆる刻んだ物だとかすぐに料理が作れるもの、もしくは料理として出来上がっているものっていうもののボリュームが上がっているっていうことですね。それは益々今後も上がっていくだろうなって思いますね。

 それからやはり女性が社会に出るっていうことは、人目に触れると言うことですので、やはりその美容だとか健康だとかいう意識がもっと高まっていくのだろうと思いますね。だから化粧品だとかですね、そういう美容に関係する商品群というのはまだまだ伸びるのだろうと思いますね。ですから食の関係でいってもそういう健康的な部分を訴えたもの、まぁテレビで「あるある大辞典」だとか色んな健康をテーマにしたテレビ番組がたくさんありますけども、非常に良いとかですね、健康にいいとかって流れると爆発的に売れます。例えば日曜日にテレビ放映がされて、月曜日に商品がだいたい普段の10倍とか20倍っていう数字で売れます。そのくらいマスメディアの力っていうのは非常に大きいわけですよね。健康だとか美容に対するニーズっていうのが高いのかなっていうのが実感です。

● 供給過剰

 それからあとは所得の目減りっていうんですかね、やはり所得が一般の家庭では、まぁうちもそうですけど、実質的に消費できる所得っていうのは増えてないんだと思いますね。ですから、そう考えていくとやはり我々の小売側からいうと、他のスーパーマーケットや他の業態と比べて、価値に変化をつけられない商品。例えばトイレットペーパーだとか、ナショナルブランドで売っている油だとかキッコーマンの醤油だとかっていう商品群はどこで買っても、目をつぶって買っても商品自体は変わらないわけですよね。そういう商品群はコモディティー商品といっているのですけど、そういうどこで買っても品質の変わらない、例えばキッコーマンの500mlっていえば判る商品ですね。青果物のキャベツっていうと、まぁ大体キャベツのイメージは湧きますけども、例えば本庄で作っているキャベツと北海道で作っているキャベツと川越で作っているキャベツとでは、違うわけですよね。そういうのが生鮮の特徴だと思うんですね。いわゆる今いったコモディティー商品はそういうキッコーマンの500mlっていえばオッケーなのですね。そういう商品群というのは我々小売からすると付加価値がつけられないのですね。ディスカウンターが安く売るとそれが値段になっていってしまう。その地域の値段になっちゃう。というのがありますのでそれに合わせざるを得なくなる。ということで、益々そういうコモディティー商品の値段が下がっていく。そして、下げないと売れなくなってくる環境になってくると思いますね。そういうお客様側から見た変化がある。まぁ今いった事を総合していくと、皆さんの頭の中に入っていると思うのですけど、やはり物余りの時代だと思うのですよね。欲しいものが欲しい時に欲しいだけ買える時代になっちゃっていますよと。今までは、づーと物を供給することが優先されてきた、日本の伝統的な社会のシステムだったと思うのですね。ここが大きく変わりつつあるのだといわれながら、中々体制が変わっていない。ということで、お客さんだけがそういうふうに変わってきたと理解していただければいいと思いますね。

 
 
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