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コラム
 
流通チャンネルの多様化とマーケティング戦略 -これからの農協産直-2002年 6月25日 東京農工大学農学部 野見山 敏雄
5 フードビジネスとの連携
 

 これまで抽象的なお話をしたので、もっと具体的に、産直をやっていく時にはどういった問題があるのかということを、これは外食総研がまとめた研究を利用させていただきながら、フードビジネスとの提携について簡単にお話します。フードビジネス、ここでは外食・中食の産業のことですけど、フードビジネスと産直を行っている農家に対して、アンケート調査をした結果、契約方法は大きく分けると二つになります。一つは面積契約。これは作柄に関係なく指定した作物を買い手は全量を引き取るというのが原則です。その際、価格設定は非常にラフな生産費を前提とした生産費保障方式を採用しております。もう一つは数量契約。農家は、決められた数量をフードビジネスの企業に供給する。ですから、もし不作の場合は近隣の同様の栽培をやっている農家からの手当てが必要になってきます。そのため、こういった農家はだいたい一、二割余分に作付けしているのが通常です。その場合の価格設定は、前者が生産費保障方式に対し、この場合は市場価格を基準として決められています。ですから市況が下がるとどうしてもやっぱり価格も下がっちゃうということで、価格は不安定です。契約といっても、文章をまぜあわせた契約ではなく、ほとんどが口頭での契約ということで、契約としての法的な拘束性は低くて、互いの信頼性に基づき取引しているというわけです。

 次に、提携野菜の出荷先ですが、これは複数回答でファストフードチェーンとか惣菜メーカー・弁当屋さん、学校給食センター、そういったところですね。そして、直接的な契約先、先ほどのリスクヘッジのために、卸売業者とか農協や経済連、また市場外の問屋などを経由している場合も結構あることです。そして、このようなアンケートを通じて今度は買い手側が、こだわり野菜を利用する場合のマニュアルというのを作っております。そのマニュアルは皆さんと反対側の人たちがどのようにしてこだわり野菜を入手できるかというマニュアルで、この辺はある意味では参考になるのではないかと思います。この辺を、皆さんがきちっと把握し情報を整理しておくということによって、フードビジネスとの取引がスムーズに進むということもあると思います。

 ただこういったフードビジネスに関して、問題点を挙げるとするならば、一つは、生協などとの産直と比較して買い手側の、生産者への支援の理念が希薄であるということです。マニュアルに、農家の方にレストランにきてもらうということがありますが、レストランでこういう料理をしているということを知ってもらう意味でマニュアルにあげてあると思うんですけど、逆に産地側からすると、そういったレストランの人にもきちんと田んぼや畑にきてもらって、田んぼや畑の実情をきちっと知ってもらうことも、大事だろうと思います。もう一つは、価格設定の方法ですけど、価格の決め方は実情に応じてということしか書いてないのですが、こういった産直を行う生産者組織の価格の決め方は、長い議論と実践を経ながら、現在大部分は、市況スライド方式、または、生産費保障方式プラス市況スライド方式という価格形成をやっています。長い経験の中で取り決めているものを、一般商品と同じような値決めの方向で済まそうという姿勢があるとするのならば、これは問題だろうと思います。逆にフードビジネスの人たちと産直をやろうとするなら、その辺をこちらからきちんと提案していくということが大事だろうと思います。価格の決め方は、産直の継続性に繋がる重要な問題だと思います。

 
 
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