本庄トキメキ野菜
トップ本庄野菜について本庄PF研究会生産者紹介農産物情報コラムリンク集
  HOME > コラム > 流通チャンネルの多様化とマーケティング戦略1
   
コラム
 
流通チャンネルの多様化とマーケティング戦略 -これからの農協産直-2002年 6月25日 東京農工大学農学部 野見山 敏雄
1 はじめに-現段階の認識-
 

 私は東京農工大学農学部で農産物流通、特に産直とか有機農産物流通などの教育と研究の仕事をしております。こちら埼玉には、10年ぐらい前になりますけど、深谷にあります埼玉産直センターの調査に、学生と一緒に行ったことがあります。その時に、岡部と本庄にも会員の方がいるという話を記憶しております。また、本庄出身の根岸久子さんという農林中金総合研究所の研究員の方とよく群馬の直売所の調査などに行ったことがあります。彼女からはよく本庄の良さというか、本庄は昔から養蚕を含めて産業の中心、結節点で、非常に富が蓄積した町だと聞いておりました。今日は7人の侍の皆さんと親しくお話できることを楽しみにしております。

 さて、今日お話することは、2年程前に農協の研究実務者、それと研究者が一緒になってやっていた、一国二制度研究会についてです。一国二制度研究会というのは、香港の中国返還にかかわる「一国二制度論」に望ましい農業事業のあり方論をなぞらえたものです。つまり、大型合併農協が誕生するときに、それまで零細で小さな農協でやっていた産直事業だとか有機農業とか、そういうのが合併と同時に消えてしまう、またはそういった人達を排除してしまう動きがずっと見られておりました。そうではなくて合併農協の中にも共販ともう一つ別のシステムとして、産地直結または組織的な相対取引という部分を組み込んでいく必要があるのではないかと、そういった狙いから、研究をやって2年前「家の光協会」から本になったのです。

 皆さんは、ほとんどの種類の野菜を作っていますけど、農協を通して販売していると思うのです。そういった農協共販の中に、いわばその産直をどう組み込んでいくかということです。すでにやられている方もおられるかもしれませんけど、そういう時にはどうしたらいいか、というちょっと実践的なお話をしたいと思います。

 まず、現段階の認識として、色々な不安な要因があって、国民の長期期待が動揺していると言えます。この長期期待が動揺してきますと、どういったことが起きるのでしょう。今日より明日、明日よりも一年後、一年後よりも三年後暮らしが良くなると皆さんがそういう風に期待をされますと、どんどん物の消費が増えていくのです。しかし、現実の今の社会は「いやぁ、一年後はちょっと不安だなぁ。三年後、真っ暗だな」という形になってきますと「旅行に行くのも控えましょう」、「車買うのももう少し先に延ばしましょう」という風にして物の消費が次第に縮こまって、デフレーションがどんどん進んでいく。特にテロとかBSEとか、金融危機も一時騒がれましたけど、どうにか回復した。だけどこれはまだまだ国債の問題を含めて、大きな火種になっています。

 また賃下げの問題があります。僕ら公務員も、ここ何年か給料が下がっております。また失業の問題、今週の末に5月の完全失業者数が出ますけど、4月で375万人です。完全失業率が5.2%です。375万人というのは、埼玉県が700万人の人口ですから男か女かどっちかが全部失業している、県民その半分くらいが失業しているということです。20人集めると1人は失業、完全に失業しているという状況ですから、かなり厳しいということです。

 このような長期期待が動揺してきますと、どうしても家計の部分に影響してきます。4年連続で家計支出が減少する、特に一番削られるところが衣服と食品であります。ですから最初に食の部分を削っていくことになります。ですから皆さんの野菜の価格も、どんどん下がっていくという現状があるのではないかと思います。その一方、中国は世界の工場といわれております。農産物でいうと世界の食料基地、特に日本の食料基地というようになって、どんどん中国で作られたものが入ってきています。ということは、日本の製造業、農業を含めた製造業がどんどん沈下していく、力を無くしていくっていう状況があることをまず認識していただきたいと思います。その中で、物価の最近の動向を見ていきたいと思います。

 
 
ページの先頭へ 次へ
  トップ本庄野菜について本庄PF研究会生産者紹介農産物情報コラムリンク集
  Copyright (C) 2004 Honjo Yasai. All Rights Reserved.